なぜ装具を使うの?

装具をなぜ使うのか?

ということをきちんと知ることは

装具を正しく使うためにも重要なことです.

今まで装具を使っていなかった方にとって装着は手間ですし

身体に着けなくてはいけない「余計なもの」と感じてしまいます.

なぜ使っているのか分からないものは,

いつか使わなくなってしまうかもしれないですよね.

装具は必要でなければ処方されないものです.

なぜ必要なのか知っていれば,

その目的に合わせて正しく使えるのではないかと思います.

装具を使う目的

なぜ装具を使うのか?については.「装具ってなに?」で少しお話をしましたが

怪我や病気による痛み,損傷,麻痺がある場合に

治療や症状の軽減を目的として使用するもの

という事でした.(詳しくはコチラを御覧ください)

装具の使用は,治療方針や症状などに大きく関わりがあるという事です.

もちろん人それぞれ症状は違いますし,どんな生活を送っているのかによって

その方針も変わってくると思います.人それぞれの「なぜ」の理由があるのです

なので,装具が必要で「作成しよう」となった時に,

そして装具が出来上がって「これから使っていこう」となった時には改めて.

装具が「なぜ」必要で,どのように使っていけばいいのか,

主治医や装具の専門家に,しっかり確認をするようにしましょう

この時にされる説明が,なぜ装具を使うのか?を知るためにとても重要です.

装具は治療において,装具療法というものに位置します.

装具次第で今後の治療がどのようなステップで行われるのかに関わりますし

同じ病名,似たような状況に思えても.違う装具が必要となることがあります

使う理由が分かれば,装具を外せる時期も目処がたつかもしれません.

医療者とユーザーさんが作成時に同じ目的を共有することが重要です.

なぜ使うのか知っていれば,

必要性使い方も理解しやすいですし.

使っていて何か変化があっても

気が付きやすいですよね.

「治療のために必要です」と言われた

だけでなく,どんな治療なのかが

大切な事が多いのではないでしょうか.

逆に医療従事者は,なぜ装具を使うのかを.

ユーザーさんにしっかりと理解してもらえる説明をしなくてはいけません

装具が正しく使えなかった場合の原因として

この時点での説明不足が大きな割合を占めているのではないかと思います.

なぜ装具を使うのかをまとめると…

装具を使う理由は十人十色

症状や生活環境が人それぞれ違うように,使う理由も様々です.

大切なのは,作成時に医療者から説明される

「使う理由」をしっかりと聞いておく事です

装具を作成するかどうか,最終的に判断するのはユーザーさんです

「なんだかよく分からないけれど,言われるがままに作った装具」

「使う理由を聞いて,知った上で作った装具」

とでは,その後の使い方もきっと変わってきますよね!

さて,ここまで「なぜ使うのか?」を知る上で大切なことを説明しましたが.

「理由は人それぞれ!医療者の説明をしっかり聞いてください」では

何の解説にもなっていないので.

なぜ使うのかを知る事の助けとなるよう

「装具に出来ること」についての解説していこうと思います.

参考文献

日本義肢装具学会 監修,装具学,医歯薬出版,第3版,p1

日本整形外科学会 ほか(監修),義肢装具のチェックポイント,医学書院,第7版,p2