こんにちは,「なぜなに。装具」です.
今回はTwitterでよく質問される,「装具について勉強したいけれど,どんな本買ったらよいですか?」についてまとめいこうと思います.
何かを学ぶ時に,その基本とも言える本を読む事は.シンプルですが大切なことだと思います.基本を知らなければ,その後の対応も基本を踏襲したものなのか,全く違う対応が必要なのかも分からないですものね!
今回は「なぜなに。装具」が選んだ,まず買うならコレかな?とオススメしている.キホンの「キ」とも言える,装具に関する書籍について触れていきます.
学生さんや,新人さんと思われる方からの質問が多いので.今回は装具について「まず買うべき本」について触れていきます.
最近の学校での義肢装具の授業では,担当の先生が作成した「プリント」を元に進めて行く所も多いそうですね.
私個人としては,よく分からない教科書を最初に買わされるより.少し学んで足りない所を勉強出来る本を買えた方が良いと思うので,良心的だなぁと思う一方で.
臨床に出て,装具に触れる機会がある方にとって.手元の資料がプリントだけというのはあまりにも心許ないので.
今後装具に触れる方が,まず見たり買うのに向いていたり.持っておきたい本のランキングです.
わりとガチガチのランキングなので,「しってるよ!」「持ってるよ!」なんて思われてしまうレベルかも知れませんが.それ故に,装具には触れる機会があるけれど,手元にも施設にも「これらの書籍がない」という方は購入を検討されてはいかがでしょうか?
まず買うべき装具の本,「3位」は
義肢・装具学〜異常とその対応がわかる動画付き (PT・OTビジュアルテキスト)
高田 治実 (監修),羊土社
です.
こちらは,どちらかというと学生さん向けですね.セラピストが義肢装具学を学ぶ上で,選択肢となる教科書はいくつかありますが.「義肢装具についてこれから学びたい」という方が手に取るにはとても良い本だと思います.
その特徴は,なにより「見やすい」事です.
PT・OTビジュアルテキストのシリーズは,見やすいことが特徴ですが.この「義肢装具学」に関しても同様で,「まず見る教科書」として非常に分かりやすいです.
装具の教科書は結構,「絵図や写真がゴチャゴチャしてて,なんだかよく分からない」という事がある気がするのですが.カラー写真付きで見やすくなっています.
勉強する導入として,「見やすい」はとても大事な要素ですよね.基本を知った上で,そこからもっと専門的な書籍や論文検索へ…というのが,よい方法ではないかと思います.
勉強しやすい教科書が1冊欲しい,という方にはオススメの1つです.
まず買うべき装具の本,「2位」は
新編装具治療マニュアル疾患別・症状別適応
加倉井 周一 (編集),医歯薬出版
です.
こちらは,装具を使用しての治療を学びたい方.特に総合病院や生活期など,多種の装具に触れる機会がある方にオススメしたいです.
装具についての書籍は,あたりまえなのですが「装具そのもの」に関しての内容について多く書かれたものがほとんどです.装具の特徴やチェックアウトなど詳しく記載されている書籍は多くあります.
一方で,実際その装具を使ってどう治療をしていくの?という事に関しては.脳卒中の装具では専門の書籍が多くありますが,それ以外の分野では,意外なほどに「装具療法」という「治療と装具」に触れている書籍は少ないです.
そんな中で,疾患と治療と装具を結びつける本が,この装具治療マニュアルです.
私自身も,整形外来で処方された装具など.リハ科として関わりの少ない装具とその治療について知りたい時に,手持ちの教科書ではイマイチよく分からないなぁと思っていたのですが.先輩に勧められたこの本がとても役に立ちました.
他施設で処方された装具について学びたい時.生活期のPTOTがユーザーさんの使用してきた装具について知りたい時など.自身が関わりの薄い装具と治療に対してフォローが必要な場合に,重宝する本ではないかと思います.
まず買うべき装具の本,「1位」は
義肢装具のチェックポイント
日本整形外科学会,医学書院
です.
「でしょうね」という声が聞こえてきそうですが.装具について学ぶとなると絶対に外せない書籍ですよね.
オススメしておいてですが,装具に関わる事がある施設の本棚には.おそらくこの本がほぼ入っているのではないでしょうか?義肢装具のことを知る上で,「まず最初に見る辞書」のような扱いと言っても過言ではない気がします.
装具に関わる基本的な,概要・種類・メカニズム・評価・チェックアウト・支給制度など.必要となる多くが詰まった書籍と言えると思います.
特に私達セラピストにとっては,装具のチェックアウト項目がまとまっている本は重要ですよね.PTOTが目にする教科書の多くの引用先でもあるので,教科書をみて「義肢装具のチェックポイント」で詳細を確認する事も多いでしょう.
装具について知りたいことがあれば,まずは「この本の索引から」という方も少なくないのではないでしょうか.「装具に触れる機会があるけれど,この本が周囲にない」という場合には,購入を強くオススメする本の1つですね.
装具について学びたい時に.まず買うべき本についてランキング形式でお話ししました.
装具について知っている方からすれば「当たり前」すぎるランキングだったかもしれませんが.それだけに,これから学ぼうとする方にとっては一度手にとって頂きたい本でもあります.
特に「義肢装具のチェックポイント」に関しては,装具に触れる機会があるならば「絶対に持っておいたほうが良い」レベルの本だと思います.
学生さんであれば,図書室に絶対にあるはずなので.1度目を通して頂くと良いのではないでしょうか?国家試験の問題も,本の内容から引用・改変という事も少なくありません.
今回は「教科書」に近い書籍の紹介となりましたが,基本無くして応用は語れません.
1位の「義肢装具のチェックポイント」と2位の「装具治療マニュアル」は要チェックです.
装具についての勉強しようと思っているけれど.どんな本が良いのか迷っていらっしゃる方は,1つ検討してみてはいかがでしょうか.
また機会を見て義肢や他の装具に関する書籍も紹介していこうと思います.