装具の再支給の基準となる
「耐用年数」について
それぞれの装具での設定を
一覧としています.
再支給の条件や耐用年数とは何か?
については右記事をご覧ください.
下肢装具
下肢装具では,装具を構成する主材料によって
耐用年数が変化していることが多いです.
詳細は耐用年数表をクリック拡大して確認してください.
股装具

股関節安定性が不良で
運動制限が必要な場合に適応となる.
骨盤から大腿部を覆い,
股関節の運動を制御する装具です.
金属・プラスチック製で3年
サポーター生地で2年となります
長下肢装具

膝装具

膝関節の動揺,膝反張.変形や痛みなどがある場合に適応となる装具です.
耐用年数は金属・プラスチック製で3年.サポーター生地と反張膝防止装具で2年
短下肢装具

脳血管障害,ポリオ,脊髄損傷などで
足関節の支持性が低下している場合に適応となる装具です.
耐用年数は殆どの装具で3年ですが.
SHBなど支柱のないプラスチック製で1.5年,サポーター生地で2年です
ツイスター

足底装具

足部に変形,痛みがある場合や.足部に異常はないがO脚・X脚などがあり
下肢アライメント不良の場合,下肢に脚長差がある場合に用いられる装具
耐用年数は構成に関わらず1.5年です
靴型装具

体幹装具
下肢装具と同様に,装具を構成する材料によって
耐用年数が定まっていることが多いです.
ただし,側弯症装具は成長に合わせて作り替えの可能性があるため
耐用年数が短く設定されています.
頚椎装具

胸椎装具

胸椎に異常運動,筋力低下
変形,痛みなどがある場合に
脊柱の固定.支持を目的に
用いられる装具です.
耐用年数は金属製のもので3年
プラスチック製で2年
軟性コルセットで1.5年です.
腰椎装具

腰椎に異常運動,筋力低下
変形,痛みなどがある場合に
脊柱の固定.支持を目的に
用いられる装具です.
耐用年数は金属製のもので3年
プラスチック製で2年
軟性コルセットで1.5年です.
仙椎装具

腰椎に異常運動,筋力低下,変形,痛みなどがある場合に
脊柱の固定.支持を目的に用いられる装具です.
耐用年数は金属製のもので3年.プラスチック製で2年
軟性コルセットで1.5年です.
側弯症装具

脊柱側弯変形の矯正を目的として使用される装具です.
上肢装具
上肢装具の耐用年数は,肘の軟性装具だけが2年で
その他の装具は構成に関わらず3年なのでとてもわかりやすいです.
肩装具

ポリオ,靱帯損傷などで肩関節に筋力低下,変形などが生じて
関節の安定性や運動性が低下している場合に用いられる装具です.
肘装具

ポリオ,靱帯損傷などで肩関節に筋力低下,変形などが生じて
関節の安定性や運動性が低下している場合に用いられる装具です.
上肢装具で唯一,サポーター生地の軟性装具は耐用年数が2年です.
手関節背屈保持装具

手関節・手指に筋力低下や変形がある場合や
脳血管障害,神経損傷などで手関節に掌屈拘縮がある場合に用いられる装具です
いくつかタイプがありますが,耐用年数はすべて3年です.
長対立装具

短対立装具

把持装具

MP屈曲・伸展補助装具

指装具

BFO

年齢による耐用年数
まとめ
装具の耐用年数についてまとめました.
耐用年数は装具使用で修理不能になるまでの想定目安です.
疾患や仕様の状況によって,装具の状態は変わってきます.
使用していて問題ないように感じていても,
実は消耗している部分があるかもしれません.
定期的にチェックしつつ,耐用年数が経過した装具は
作り替えを視野に入れつつ,再作成の相談をすると良いかもしれません.
参考文献
公益財団法人テクノエイド協会,補装具費支給事務ガイドブック,p137
日本整形外科学会 ほか(監修),義肢装具のチェックポイント,医学書院,第7版,p348
株式会社 トクダオルソテック ヒッププロテクターⅡ
http://www.tokuda-orthotech.co.jp/product/hip-p2/
SIGMAX MEDICAL
https://www.sigmax-med.jp/medical/products
DJO Global INC
https://www.djoglobal.com/products?type%5B%5D=706&anatomy%5B%5D=51